室岡 小百合|Sayuri Murooka
Solo exhibition
Friday, April 29 – Sunday, May 22
この度、M1997では室岡 小百合の個展「Sayuri Murooka solo exhibition」を開催いたします。本展では2021年5月、アーティスト・イン・レジデンス*にて制作した作品を展示予定です。
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アーティスト・イン・レジデンスで的形に滞在したのはちょうど一年前、滞在中に撮影した写真をもとに時を経て感情や視点が重なり合うプロセスを経て、滞在の一年後である同じ季節に展示をいたします。レジデンス場所である的形町を知る手段として撮影技法にドローンを使用し、鳥の目を借りることで俯瞰的に土地を観察するプロセスを作品に内在させています。鳥が見る視点に自分の気配を移すことで湧き上がってくる記憶や個人的な出来事を重ね、写真という平面メディアを生業にする彼女にとってどれだけ多角的に、また視野を広く物事を捉えて見せることができるのか、挑戦の機会でもありました。
みえていない物事を知る、という行為は日常生活の中で「一瞬のこよなき浮揚」を与えてくれる。鳥の目を通して撮影することも、想像力によって「もし」という世界を作りだし、それを日常に上書きすることが彼女が生活を存続させることのできるエネルギー源となっています。
的形での生活の繰り返しの中、訪ねてきた彼女の親友が、彼女との会話をもとに綴った言葉を送りました。
──── みえないことがおおくあるせかいで
なにかをおもい
あたらしくうまれてくるものや
あるいはふとしたしゅんかんに
てをのばすととどくものがある
かたちはないけれど
たしかにそこに在る
なんでもないようなくりかえしのなかに
たいせつなことはしずかにひそんでいた
みえないなかに呼吸がきこえる
みえないなかにこころがある
そのことにわたしはうつくしさをかんじる
(words, momo)
───知らない土地に一定期間身を置き、限られた時間で制作を行うレジデンス。アーティストに対してこちらからテーマを設けることはしていないものの、ここ的形でレジデンスという取組みをしている以上、この地域を反映した作品をと考えるのは自然なことでしょう。ただ、このレジデンスという取組みは、一緒に過ごしたその「時間」が既に一つの解であり、成果と言えると今は確信しています。
滞在制作から展示という一つの成果物を創り上げる過程の中で、共に試行錯誤を繰り返し、自分が何を表現したいのか、一人の表現者として等身大の彼女の心が反映されています。
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- Sayuri Murooka Solo exhibition
- Date 2022.04.29 ‒ 05.22
- Hours 11:30 ‒ 17:00
- Open Thursday, Friday, Saturday and Sunday
*exceptionally opened 5/2,3,4
- 新型コロナ感染拡大状況等により、上記日程は予告なく変更になる可能性がございます。
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